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東京都現代美術館で「未見の星座」展-「何かとつながる」構成

淺井 裕介「全ての場所に命が宿る」2011/2015

淺井 裕介「全ての場所に命が宿る」2011/2015

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 東京都現代美術館(江東区三好4)で現在、企画展「未見の星座〈コンステレーション〉-つながり/発見のプラクティス」が開催されている。

泥絵の原料サンプル

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 夜空に広がる無数の星を見ながら自然と見えてくる形を見つけた時の感覚をイメージし、「つながり」や「発見」することをテーマにした同展。大﨑のぶゆきさん、北川貴好さん、志村信裕さん、太田三郎さん、山本高之さん、淺井裕介さん、伊藤久也さんの7人の作家が7つの物語が展開する。

 淺井裕介さんは、長さ20メートルの展示室いっぱいに巨大な“泥絵”を描く。絵の具は世界各地から集めた土。ビビッドな人工色はなく、自然の色だけを使う。土の種類は豊富で、全体としてアースカラーの泥絵はエキゾチックでありながら、親しみやすく見るものに安心感を与えるという。淺井さんは会期中も絵に手を加え続ける予定で、制作現場に運よく立ち会える可能性も。最終日には「泥絵の終わり」として絵を消す企画も予定している。

 志村信裕さんは、深川エリアにちなんだ2つの映像をインスタレーションで展開する。作品「Dress」では、区内の小名木川と隅田川が合流する場所で撮影した映像を天井から無数につるした色とりどりのリボンに投影し、幻想的な空間を表現する。

 大﨑のぶゆきさんは、自ら描いた「形あるもの」を「壊す」ことが「むしろ美しい」と訴える作品を出展。「water drawing -stardust-』は、流れる映像作品のどこかのポイントで、一人一人異なる「つながり」や「気づき」を鑑賞者に感じてもらう表現となっている。

 太田三郎さんは、「切手」を使った作品を手掛ける。区をスタート地点とする松尾芭蕉の「奥の細道」にちなんだ作品「奥の細道 1997』は、緻密に練り上げた構成で鑑賞するほどに発見があるという。

 それぞれの作家が生み出す空間にじっくり滞在することで、「ふと何かが見え、何かがつながる」構成となっている。また、地域とつながるプログラムとして、伊藤久也さんによる「みせ派」プロジェクトなども企画されている。

 観覧料は、一般=1,100円、大学生・65歳以上=800円、中高生=600円、小学生以下無料。開催時間は、10時~18時(入場は閉館の30分前まで)。3月22日まで。

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