江東区総合区民センター(江東区大島4)で2月1日、「クッキング・フェスタ アマチュア焼き・蒸し菓子コンテスト&講演会」が開催された。主催は、江東区文化コミュニティ財団
パティシエの鎧塚俊彦さんを招き開かれたこの日は、書類審査を通過した6グループの出場者が参加。各グループでプレゼンテーションを行い、「作品のポイント」や「参加の意気込み」など、皆一様に子どもへの愛情が菓子にたっぷり詰まった発表を行った。来場者はプレゼンを聞きながら、会場内で試食した後、投票を行い、即時開票の結果を基に、鎧塚さんにちなんだ「Toshi Yoroizuka賞」を決定した。
「Toshi Yoroizuka賞」に輝いたのは「バナナとナッツのキャラメルケーキ」を製作した渡辺千草さん。食感のバランスとデコレーションのセンスが審査員から高く評価された。受賞式では、会場の後ろから渡辺さんの子どもの声援が上がり、より一層受賞の喜びを包んだ。
力作ぞろいの中、「えこっくるハーブ倶楽部」は、ハーブを育て、生活に生かす活動をしているグループのメンバーで、「江東区文化コミュニティ財団賞」を受賞したクッキー「Le parfum d un potager (ル パルファム ダン ポタジェ) 」は、区民農園で育てているハーブを入れてフードプロセッサーで簡単に作れるもの。ラベンダー、レモンバーム、ミントとチョコ、スイートフェンネル、バジルとトマトとチーズ、ローズとシンプルながら香り高く、一口で食べられる大きさ。所属先である「えこっくる江東」の環境を考える日常生活への取り組みを同倶楽部が取り入れたことが同財団に認められた。
会場では、鎧塚さんの記念講演も開催。パティシエを目指している人は、と会場にいる子どもたちに語りかけ、一つのことを続けることの大切さ、トップパティシエの今でも日々研さんを積み、苦労の毎日であることを語った。また、5年ほど前に南米・エクアドルにカカオ農園を持ち、オーガニックにこだわったが、カカオを日本に輸入する際に困難を極めたことなどを話した。最後にパティシエは世界一幸せな仕事であると講演を締めくくった。
協賛企業として審査にも加わった清澄白河の「宝理仏蘭西菓子店」のオーナー兼フランス菓子教室「アトリエ バ・オ・フール」主宰の宝理彩子さんは「工夫が随所にあり、パティシエとしてとても刺激を受けるコンテストだった。優勝作品は絶妙な食感のバランスとデコレーションのセンスと鎧塚さんが講評したとおり。全作品を通して菓子に対する愛情が伝わる」と話した。
同財団は、同クッキング・フェスタを次年度も開く予定で、今後も継続開催していく方針という。