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カカオ豆からチョコレートを手作り-夢の島熱帯植物館の企画展で

カカオの実

カカオの実

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 「カカオとチョコレート展」を開催中の夢の島熱帯植物館(江東区夢の島2)で2月7日・8日、「カカオから作るチョコレートの実演」が行われた。

製作過程 その1

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 今年流行中の「ビーン・トゥ・バー」。カカオ豆からチョコレートまで一貫して仕上げるもので、同館では毎年この時期に「ビーン・トゥ・バー」イベントを行っており、同日も多くの参加者でにぎわった。

 同イベントは、チョコレートの主原料であるカカオの栽培地などの話も紹介。カカオはアフリカなどの栽培地で収穫され、中を割って種を取り出す。その種を木箱などに入れて一定期間発酵させ、さらに天日干しして消費地へ輸送。その後、工場でさまざまに加工される。同館では完全手作りでチョコへと仕上げられた。

 工程は以下。カカオ豆をオーブンで「焙炒(ばいしょう)」し「分離」と呼ばれるを皮をむく作業後、ミキサーなどで「摩砕(まさい)」。細かくしたカカオ豆をすり鉢でさらにすりつぶす「微粒化」を行う。湯煎(ゆせん)しながらカカオバター、砂糖、粉ミルクを加え、混ぜた材料を湯煎(ゆせん)で温度管理しながらテンパリングを行い、型に流して冷やして完成する。

 参加者には、「カカオの実」「カカオバター」「粗カカオチョコ」が入った体験セットが配られた。参加者はチョコレート作りを行いながら時折試食も行い、自らの舌でも味わった。横浜から家族で参加したという大崎清吾くん(5)は「甘くておいしかった。苦くなかった」と話す。子どもの参加者も多かったが、苦そうな表情をする子どもは少なく、おいしそうに味わっていた。

 参加者には体験セットのほか、木々の中に食物を栽培し食料生産と森林再生を同時に行う栽培法「アグロフォレストリー」のチョコも進呈された。

 樹齢約35年になる本物のカカオの木がある同館。カカオの木には一年中実がなるそうだが、1月後半~2月前半に特に実がなるという。同館の中島さんは「例年と比較しても今年はカカオの実の当たり年で、特にたくさんの実がついている。当館でぜひ、本物のカカオの木を見てほしい」と呼び掛ける。

 今後もバレンタインデーに合わせ、「ちょこっとチョコのプレゼント」「チョコレートの噴水でお菓子を食べよう」などの企画を予定。

 開館時間は9時30分~17時(入館は16時まで)。入館料は、一般=250円、65歳以上=120円、中学生=100円。イベント参加費は無料。「カカオとチョコレート展」は3月1日まで。

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