竹中工務店東京本店(江東区新砂1、TEL 03-6660-6011)にある「ギャラリーA4(エークワッド)」で現在、「Marimekko Spirit -Elamantapa マリメッコの暮らしぶり-」が行われている。
マリメッコは、1951年にデザイナーのアルミ・ラティアが創設したフィンランドを代表するブランドで、テキスタイルを中心に生活用品全般をデザイン。カラフルで大胆なモチーフが目を引く。同展では、女性の起業家もまだ少ない戦後間もない時代に、ラティアが掲げた「デザインの力で生活を豊かに」とのコンセプトの下、カラフルで大胆なモチーフのデザインを手掛け、当時国内に大きなインパクトを与えたことや、ラティアが構想した芸術村「マリキュラ」などにも触れながら紹介する。
会場は大きく分けて茶室「真理庵(まりあん)」と「サウナ」で構成される。同ギャラリーが「マリキュラ」構想を調べる中、フィンランドの建築ミュージアムでサウナの図面を見つけ、「マリサウナ」というセルフビルドのパッケージ販売も考えられていたことが分かった。このことから、今回マリメッコのデザイナーが監修し、サウナが造られた。実際に中に入ることができ、ホットストーンも用意されているため、茶室を正面に眺めながらテキスタイルで作られた「森」でくつろぐことができる。
フィンランドと同様に日本も自然を愛し、シンプルに、そぎ落とすことを美とする文化であることから、マリメッコが監修した茶室も造られた。外壁・内装および掛け軸・茶道具もマリメッコのデザイン・商品が使われ、柄×柄の構成にもかかわらず調和を生み出している。
学芸員の岡部三知代さんは「マリメッコの企画展として、新しい切り口を探していた。和と掛け合わせた企画展は他に例を見ないと思う。細かいテキスタイルの配置などもマリメッコのデザイナーが監修し、素晴らしい空間となった。特にマリメッコファンは必見」と話す。
開館時間は10時~18時(最終日は17時まで)。グッズ販売は12時~17時30分。日曜・祝日休館。入場無料。2月28日まで。