東京都現代美術館(江東区三好4)で1月24日、「ガブリエル・オロスコ展―内なる複数のサイクル』が始まった。
ガブリエル・オロスコは1962年メキシコ生まれ。1990年代前半から現在まで国際的に活動を続ける現代美術を代表するアーティストの一人。路上に打ち捨てられた物や何気ない風景の中から魅力的な形を発見したり、それらに少し介入して形を変えたりして作品に転換、見る人にそれを読み解く楽しさを与える。
地域性や政治性を排除した彫刻やインスタレーション、写真作品などを発表。近年では2009年から2011年にかけて、ニューヨーク近代美術館(MoMA)を皮切りに、イギリスのテート・モダンなど世界の美術館で大規模な個展を開催。同展は日本国内の美術館で初の個展となる。
同展では、自動車を分断して貼りあわせた代表作「La DS」や最新のキャンパス作品など、オロスコの魅力を伝える過去から現在までの作品を展示する。中でも注目は、真ん中に池がある奇妙なピンポンテーブル。「ゲームは制約があるからこそ面白くなり、そのルールを自分で考える」というもので、来場者は実際に遊ぶこともできるという。
同館広報担当の中島さんは「真ん中に池を挟んでの卓球にぜひ挑戦してほしい。卓球なのに池ポチャもあるが。子どもから大人まで楽しめるのでぜひ体験してほしい」と話す。
開館時間は10時~18時(入場は閉館の30分前まで)。月曜休館(5月4日開館、同7日休館)。観覧料は、一般=1,100円、大学生・専門学校生・65歳以上=800円ほか)。5月10日まで。