東雲小学校(江東区東雲2)で1月24日、かつお節とだしの食育授業が行われた。
同日は「節の日」ということから和食給食応援団が企画した。同団体は和食料理人と大手食品メーカーが連携し、全国の小中学校で和食文化を伝える活動を行っている団体で、学校栄養職員と連携して和食給食献立の開発や、和食をテーマにした授業などを行っている。現在、全国で約64人の和食料理人と65社の企業が参画している。
今回は食品メーカー「ヤマキ」(愛媛県)の中道裕次郎さんが講師として登壇。同校の6年生3クラス86人が1クラスずつ授業を行った。カツオの生態をはじめ、燻(いぶ)された「荒節」とカビ付けされた「枯節」と一口にかつお節と言っても種類があることや、製造工程などをスクリーンで学んだ。実際にかつお節の削り体験も行われた。授業の最後には、みそだけを溶いたみそ汁を試飲し、削ったかつお節を入れて味がどう変化するかという実験も行った。
教室では、カツオが時速50キロで泳ぐと説明されると「すげー早い」と驚きの声が上がったり、削り体験では一心不乱にかつお節を前後に動かしたりする児童の姿が見られた。中には短時間でコツをつかみ、大量の削り節を作り上げたグループもあった。
授業を終え、児童たちは「削るうちにかつお節の赤い部分が出てきて、やっぱりカツオだと思った」「自分で削ったかつお節はおいしい」などと話していた。
中道さんは「日本の文化を伝えられたことにやりがいを感じた。思った以上に活発な意見を出してくれてうれしかった」と笑顔を見せる。