古石場(ふるいしば)文化センター(江東区古石場2)で1月10日~12日、「江東シネマフェスティバル」が開催される。
今回で8回目。世界的に有名な小津安二郎監督の生誕の地が深川であることから、昭和の名画を上映する同映画祭。小津監督に敬意を込めて作品をセレクトする。区民を中心とした映画愛好家の「シネマサポーター」が企画から参加し運営をサポートする協働型イベントだ。
上映作品は、戦時下に制作されたにもかかわらず、出征(しゅっせい)する息子を涙ながらに追いかける悲痛な母の姿を描いた木下惠介監督の「陸軍」、当時12歳の美空ひばりが主演した「悲しき口笛」、イギリスの雑誌「Sight & Sound」で2012年、「世界の映画監督が選ぶ最も優れた映画」で1位に選ばれた小津監督の不朽の名「東京物語」など。浦山桐郎監督の「夢千代日記」上映前には、俳優で映画通の毒蝮三太夫さんによるトークショー「昭和の映画ならまかせろ!」を予定する。
映画館でのフィルム上映が激減している昨今、フィルムの良さを味わう貴重な機会として、「夢千代日記」「東京物語』は35ミリフィルムで上映するほか、活動写真弁士・澤登翠さんを招き、弁士・楽団付きの無声映画上映も行う。演目は喜劇王ハロルド・ロイドの代表作「ロイドの人気者」。
その他、切り絵作家・馬場哲弥さんの作品展や、アマチェア弁士のカツドウ写真館など関連イベントも充実させる。飲食スペースやサロンも用意。