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豊洲に英国発がん患者サポートセンター 「自分を取り戻せる場所」を

「ほっとする環境をつくり出している」という「マギーズ東京」

「ほっとする環境をつくり出している」という「マギーズ東京」

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 豊洲に10月10日、がん患者サポートセンター「マギーズ東京」(江東区豊洲6)がオープンした。運営はNPO法人マギーズ東京。

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 1996年に英国で誕生した「マギーズキャンサーケアリングセンター」(以下、マギーズセンター)は、がん患者と周囲の人にがんに関する知識を提供し、看護師、心理士のサポートの下、「人間として歩き出せる力を取り戻させる」ことを目的としている。施設建設や運営などは全てチャリティーでまかなわれ、無料で利用できる。英国内に20カ所あり、香港やオーストラリアにも広がっている。

 がんで姉を亡くし、訪問看護や在宅ケアの実績がある秋山正子さんと、自らががんを体験し、若年性がん患者団体「STAND UP!!」発起人である鈴木美穂さんが、日本でのマギーズセンター実現に向けて2014年にプロジェクトを始動。今回、オープンにこぎ着けた。

 オープン以来1日30人以上が利用しているという。「ニーズがあるとは思っていたが、それ以上に驚くほど反響がある」と事務局のボランティア・村上紀美子さん。

 豊洲について、「半径6キロ圏内に、5つのがん診療連携拠点病院(がん有明病院、国立がん研究センター、聖路加国際病院、東京慈恵会医科大学付属病院、虎の門病院)があり、水辺にも近く、緑も多くて明るくて、とても安らげる環境」とも。

 利用者からは、「がん治療の選択に迷っていたが、納得してこれから進んでいける。自分の中で整理がついた」などの声が寄せられているという。

 村上さんは「パイロット版のプロジェクトとしてスタートし、2020年まで期間限定で土地の使用権を得ている。それ以降の本プロジェクトに向けて活動場所や形態の準備を始めている。患者やその家族と周囲の期待の声が多く届いているので、期待に応えたい」と力を込める。

 開館時間は10時~16時。土曜・日曜・祝日休館。

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