亀戸香取神社(江東区亀戸3)で5月5日、「勝矢祭(かちやさい)」が行われる。
940年に関東と瀬戸内海で起きた「天慶の乱」を平定するため、追討使・俵藤太(たわらのとうた)藤原秀郷(ひでさと)が同神社に祈願し、勝利した際に使った弓矢を同神社に奉納したことが由来という「勝矢」。以来、同神社は「戦の神」を祭る神社として崇敬(すうけい)を集め、近年では「スポーツ振興の神」としてオリンピック選手などの参拝も多い。
1000年以上続いているといわれる同神事は1983(昭和58)年から、藤原秀郷が参詣する様子を再現した武者行列も行われている。鎧兜(よろいかぶと)や装束(しょうぞく)、陣羽織などをまとった氏子をはじめ、鼓笛隊など約450人が練り歩く。
ルートは亀出神社(大島3)を出発し、明治通りを北上、亀戸駅前を経て、同神社までを約2キロメートル。亀戸天神社(亀戸3)の「藤まつり」と合わせ、亀戸の初夏の風物詩として、毎年約10万人が訪れる。
香取邦彦宮司は「武者行列の最後、お宮に到着した後、大将が家来から矢を受け取り、宮司に矢を渡す『勝矢奉献の儀』が行われる。この神事を象徴する場面なので、ぜひ見ていただきたい」と話す。
開催時間は、武者行列=13時~、勝矢祭=15時~。