深川資料館通り商店街(江東区三好・白河3)で5月10日、「第12回美楽市」が開かれ、共催の「洋服ポスト さんごほぜん、清澄白河プチマルシェ」とともに、両会場盛り上がりを見せた。
「美楽市」は地域活性化を願い、商店街が「美しいもの・楽しいもの・なんでも市」をキーワードに回を重ねてきた。今回は、路地を区切りとする2区画を貸し切り、12回目の節目となる大きな会となった。当日は天候にも恵まれ、およそ1000人の人出を数えた。
路上会場では、パフォーマンスの大道芸を近くで興味津々に眺めていた子どもが歓声を上げる場面も。手作り作品や足もみ、体験型イベントのほか、焼き鳥やアルコールなども販売も。露店では、作品を手に取って作者と会話する人も見られた。深川地域の人気マップ「ROUTE」を片手に巡る人も目立ち、今までのイベント常連客と清澄白河初心者で賑(にぎ)わいをみせた。
「予約の取れないイタリアン」として有名な「il tram(イル トラム)」(三好4)も出展し、ワインなど酒類と総菜を販売。オーナーシェフ川邊亮祐さんは「ほぼ完売した」と笑顔。大道芸でパフォーマンスを行っていた運営者の一人・矢熊進之助さんは「美楽市に常連さんがついていて、毎回来てくれている。今回は道路2区画で運営する案の念願がかなって実現できてうれしい」と話す。
共催の「洋服ポスト さんごほぜん」では、美楽市終了時刻まで洋服を受け付け、大量に持ち込まれたため対応に追われた。「清澄白河プチマルシェ」は、アーティストのacubi.xxx(あくび)さんが、花をプリントしたTシャツとポストカードを販売し、あくびママ「KEIKO」のかわいい手作り子ども服も同時販売。常盤にあるオリジナル自転車の販売とレンタルサイクルを行う「alohaloco STUDIO(アロハロコ スタジオ)」のガーナの職人による、自転車かごなど自転車小物類を販売。Norie Takenoさんのアクセサリー類、料理教室「おいしい週末」の近藤幸子さんによる菓子など、深川地区を拠点に活動しているクリエーティブな人たちの出展が注目された。
区内在住の40代男性は「毎年楽しみにしている。大道芸を近くで見られて、触れ合えるのは他ではないもの。子どもも喜んでいた」と話し、コーヒーを片手に持った20代の女性は「話題のコーヒーショップが目的で散歩していて偶然立ち寄った。今まで知らなかったので、ぜひまた今度来たい」という声も。
今回は両会場を結んだ「スタンプラリー」も盛況。まち歩きのガイド的な役割も果たした。子どもたちは暑い中走り回り、ゴールの「深川いっぷく」(白河3)で駄菓子の景品をもらい、満足した様子。
実行委員の小泉マリコさんは、「清澄白河の注目度が今までとは違い、出展に多くの申し込みがあった。多くの人出で売り上げも多かったと聞いている。深川らしいのんびりとしたイベントとして継続していければ」と振り返った。