竹中工務店東京本店(江東区新砂1)で2月2日・3日、建築を学ぶ高校生を対象とした「技能体験会」が行われた。
新技術をはじめとする建築業界の動向や魅力を伝え、将来の人材を確保することが目的。同社の協力会社で構成された「東京竹和会(ちくわかい)」の若手「ユース」が中心となり、2014年から各校への訪問活動を始め、それぞれの職種から技能工が直接生徒を指導する同会が昨年春に始まった。今回は10社が集まり、鉄筋・型枠大工・左官・タイル・塗装・内装・電気設備・造作住設(二重床)の8職種の体験と、PC(プレストレスト・コンクリート)工事と、とび・土工事2職種の説明を行った。
参加したのは2日=大宮工業高校(埼玉県)、3日=蔵前工業高校(台東区)の建築科1年生(大宮=約80人、蔵前=約35人)。生徒全員が全ての職種を20~30分ごとに体験するサーキット方式で行われた。参加した男子生徒は「(タイル貼りの)手本を見たときは簡単にできるように思えたが、やってみるととても難しい」と話した。女子生徒は「壁紙のブースに女性の職人さんがいた。年齢が18歳と自分とさほど変わらないのにすごいと思った」と驚いた様子。
同社の西村和也さんは「昨年体験した蔵前の生徒35人のうち12人がインターンを希望してくれた。実際に体験し楽しかったことの現れ」と話す。竹和会に参加する栗原工業の栗原教史さんは「この春から昨年体験した生徒が就職活動に入るので楽しみ」と期待する。