日本赤十字社関東甲信越ブロック血液センター(江東区辰巳2)の1階ロビーに現在、高校生が制作した黒板アート作品「届ける想(おも)い」が展示されている。
「若年層の献血離れ」を打開しようと企画され、昨年7月に続き2回目。総務部の淀川貴子さんは「献血は16歳から可能だが、特に10~20代の協力が少ない。そのため大人目線ではなく、同世代から献血についてのメッセージを送ってほしかった」と話す。
制作したのは、弥栄高等学校(神奈川県)芸術科美術専攻で学ぶ2年生男子2人と1年生女子2人で構成されたチーム「青春し隊」。昨年12月23日~28日の6日間、冬休み返上で描いたという。「献血・いのちの大切さ」をテーマに、縦1.2メートル×横3メートルの黒板に献血者を象徴する少女と、患者に向けて思いを届けることを手紙に翼を生やすことで表現した。
少女の輪郭を緑色のチョークで描いたり、パステルも合わせて使用したりなどして、描いては消し、また描くといった試行錯誤を重ねて制作。28日の完成記念式典で、生徒の一人は「献血という言葉は知っていたが、知っていた気になっていた。改めて献血の大切さと、人とのつながりを作品に込めることができた」と話した。
淀川さん「高校生をはじめ若い人に特に見てもらいたい。同世代の感性に触れて、献血にも触れてほしい」と期待を込める。
展示は2月28日まで。