深川を描いた映画「小名木川物語」が完成し、2月末に深川江戸資料館小劇場(江東区白河1、TEL 03-3630-8625)で上映するにあたり1月10日、チケット予約受け付けが始まった。
「喪失と再生」テーマに、「川」と「水」をキーワードに、街と人が織りなす四季折々の情景を描いたドラマとドキュメンタリーを融合した作品。主演はブラジル出身の徳久ウィリアムさんと、美術作家でパフォーマーの伊宝田隆子さん。深川江戸資料館協力事業、東京都現代美術館「MOT サテライト」地域パートナー作品。
監督の大西みつぐさんは深川出身の写真家で、数々の賞を受けている。大西さんは2012年、数十年ぶりに深川神明宮の本祭りでみこしを担いだ際、勇壮な水かけや担ぎ手のエネルギーを全身に感じ、季節の香り、日傘を差す着物姿の女性、川、橋などの深川の情景を「撮りたい」と直感したという。一緒にみこしを担ぎ、同作のプロデューサーを担当した東海亮樹さんは「今なら大西さんやアーティストの友人たちと協力して映画が作れるのではないかと思った」と話す。
東海さんは「完全な自主制作で、完成までに3年以上かかってしまった。監督は映像で、美しく、静かに『まち』を描いたと思う。『まちから立ち上がったローカルムービー』を多くの人に見てもらえたら」と話し、大西さんは「片隅にある普通の町の風景といとおしい人々を丹念に描いてきたつもり。ここから私たちの明日を照射してみたい」とも。
上映は2月25日。18時45分開場、19時開演。第1部の映画上映(90 分)後、第2部では出演者などの舞台あいさつやミニライブが行われる。チケットは、江東区文化コミュニティ財団・深川江戸資料館で販売。前売り=1,000 円、当日=1,500 円。