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東京海洋大学で「和船運航術」展示 江戸経済を支えた技術

模型に見入る同大学生

模型に見入る同大学生

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 東京海洋大学越中島キャンパス図書館(江東区越中島2)で現在、企画展「帆走する和船~江戸の内航海運~」が開かれている。

和船の模型も

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 日本列島全域で活動し江戸の経済を支えた弁才船(べさいせん)の活躍や帆走の仕組みなど、江戸時代の海運術に焦点を当てた同展。展示品は、江戸時代に考案された帆船運航に欠かせない「和磁石 逆針(さかばり)」や、利用法や航海の心得などが記された「改正日本船路細見記」、全国版航路図「大日本海路図」など、江戸時代に刊行された書籍や、和船の帆走に必要だった「船鑑札」など同大が所蔵する貴重な資料の他、近世海運の図書や「船の科学館」や神戸大学が所蔵する写真なども。

 6月4日・5日に行われた大学祭では、同企画展オープニングイベントとして和船模型作家・中山幸雄さん制作の和船や江戸の街を再現した模型の展示を行い、両日とも学生など多くの人でにぎわった。

 企画した同館学術情報課情報サービス担当の石田一明さんは、「以前から和船のことを知りたいという問い合わせがあったことから、船の科学館などの協力を得て、小規模であるが展示を企画した。船を動かすことを学ぶ海洋工学部ならではの視点で和船を紹介している。学生だけでなく一般にも開放しているので、江戸時代の人々の知力と努力・勇気に思いをはせてもらいたい」と来館を呼び掛ける。

 8月26日まで。入場無料。

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