豊洲のIHI(旧石川島播磨重工業)で11月25日~29日、「IHIフォーラム2014」が開催された。
メーンテーマは「Realize your dreams~IHIが叶(かな)えた夢・叶える夢~。同グループの技術について、「スマートセンシング」「省エネ、省資源、高効率」「スマートシティー」「未利用資源利用、再生可能エネルギー、地球温暖化対策」「安全安心」「高信頼なものづくり」の6つのゾーニングで展示を行った。
「省エネ、省資源、高効率」ゾーンで展開された「ターボチャージャ」は、自動車の燃費向上に大きく貢献している技術の一つ。同社の「グループ経営方針2013」でも事業の拡大に注力するとされている。
日本で「エコカー」と言えばハイブリッド車(HV)が主流。他には電気自動車(EV)、そしてトヨタ(愛知県)が今月15日に発売した水素燃料電池自動車(FCV)などがある。しかし、ヨーロッパではディーゼル車とターボチャージャの組み合わせが主流で乗用車の50%程度。
ターボチャージャとは、排ガスを利用してエンジンにより多くの空気を供給するもの。より多くの空気を得たエンジンは、より大きな爆発を起こすことができ、一回り大きなエンジンと同等、もしくはそれ以上のエネルギーを生み出すことができるという。
同社のターボチャージャ「RAV4」は可変容量型(VGS)と呼ばれるものの一つで、ターボチャージャのさらなる性能向上のために開発されたもの。新工法や新材料の適用により実現した。
同社車両過給機セクターの徳江さんは「日本ではHVやプラグインハイブリッド(PHV)が主流だが、ターボチャージャを使えば小さなエンジンで大きなクルマを動かすことができる。EVやFCVのインフラが整うまではターボチャージャも環境負荷の低減に大きく貢献できる」と、その可能性について話す。