東京海洋大学越中島キャンパス(江東区越中島2)で11月1日、国指定重要文化財「明治丸」の船内サロンや展示品の一般公開が始まる。
明治初期に建造され、「灯台巡廻船」「皇室御用船」「船員の練習船」としての任を果たした同船。国民の祝日「海の日」制定のきっかけでもあり、現在は国指定重要文化財として同大キャンパス内に保存されている。
同大・明治丸海事ミュージアム事務局の小原(こはら)保さんによると、同船は老朽化が進み危険だったため、数年間公開できなかったという。今春、大規模修復工事を終えた同船は10月1日から上甲板のみ公開していた。一般公開を前に小原さんは「歴史ある貴重な船内をぜひ見てもらいたい」とも呼び掛ける。
同大は、海洋工学部(旧商船大学)の前身校「三菱商船学校」から数えて今年で創立140年を迎える。これを記念して同日、同大越中島会館で「明治丸海事ミュージアム事業の展開」をテーマにしたシンポジウムを開く。このほか「商船教育140年記念展示、船が開く明治」と題した展示も行う。
「明治丸」公開は、火曜、木曜、第1・3土曜=10時~15時。観覧無料(解説付き)。12月16日~2月15日は冬季閉館。「商船教育140年記念展示、船が開く明治」は11月30日まで。