深川資料館通り商店街会館(江東区三好3)を活用した「チャレンジ・ショップ」プロジェクトで5月16日、期間限定オープンした「完熟屋」が現在好評を博している。
同会館の新装を機に、「若くてやる気のある人を応援しよう」と立ち上げた同プロジェクト。可能な限り同商店街への店舗出店を前提として、空き店舗が見つかるまで期間限定で同会館を貸し出すというもの。ショップ運営だけでなく、近隣にある「東京都現代美術館」(三好4)のキュレーターの人たちにイベントしてもらうことを考えているという。
ロースタリーカフェのオープンが続き、「コーヒーの街」として知られるようになった清澄白河。同商店街では、注目を浴びているこの機会に、さまざまな試みを行い、永続的な街の活性化に取り組んでいる。
「完熟屋」は、蜂蜜(550円~)や干物(ひじき=350円~)、フルーツなど、愛媛県佐田岬半島の特産物を扱う。社長の溜池算人さんの実家は4代続く農家。農家の地位向上を目指し、直接産地と連携することで客の動向を反映した商品展開を行っている。これまで、通販やホテル・レストランへの卸、「ファーマーズマーケット」などへ出店をしてきたが、広く一般への販売を進めるためアンテナショップ運営を考え、清澄白河で店舗を探していた。
きっかけは、同商店街の理事長・分部登志弘さんの飼っている犬が縁で相談するようになったという。分部さんも出店を後押しし、今回の出店が決まった。
溜池さんは「店舗展開の練習をさせてもらっている。清澄白河には発信力を持つ人が集まっていると思う。来店客は付近の人ばかりでなく、健康に関心のある人たちからの来店も多く、手応えを感じている。今年はここで営業し、清澄白河も含め複数での運営を視野に入れてじっくりと取り組んでいきたい」と話す。
分部さんは「完熟屋は自分たちで作っている物を販売しているのが強み。ぜひ清澄白河での出店を応援したい。商業だけでなく、さまざまな視点で街の活性化を考えていきたい」と意気込む。