家具製作や修理、リメークなどを行う「フルカワ製作所」（江東区白河3、TEL 03-3641-3284）の社長・古川良治さんが、「深川のゆるキャラ」として考案した「アッサリーちゃん」の知名度が上がらず「幻のゆるキャラになりそうだ」と嘆いている。

やみつきになるゲームも

　「生まれ育った深川地域を楽しく盛り上げたい」と、2009年に「江東区名産品・みやげ品開発事業費補助金」を活用して製作。ご当地名物「深川めし」のアサリがモチーフ。ピンク色の顔やボディー、にっこりと愛嬌（あいきょう）のある顔は古川さんの妻のアイデア。同補助金は、区内の個人事業者や法人・団体などで、江東区の観光の魅力向上や産業の発展に貢献する事業を対象としたものだ。

　古川さんは家具職人の技術を生かし、同キャラを付けた自作の木工小物や、マスコット人形などを販売してきた。他にも、筋力の弱い高齢者や手が不自由な人でも楽しめるよう、傾斜のついた板にボールを転がし穴に入れて得点を競うゲーム「ビンゴボウル」に同キャラを付けたり、スマートボールとビンゴゲームを合体させた「アッサリ―ちゃんゲーム」なども作り親しみやすくしている。

　近隣店舗への営業も行い、同キャラを使った饅頭やクッキーなど、深川の名物になるような商品を作ってほしいと持ち掛けたが「あっさり断られた」と古川さん。職人として40年以上、「職人としての自信はあるが営業は苦手」とも。

　古川さんは「着ぐるみを作りたい」という考えもあり、「深川のゆるキャラとして、アッサリ―ちゃんが他のゆるキャラと共に『ゆるキャラグランプリ」に出場する日が来てほしい』とのひそかな野望も抱いている。