亀戸浅間神社(江東区亀戸9)で6月27日に行われる神事「夏越の大祓(なごしのおおはらい)」を前に、ジャンボ「茅の輪(ちのわ)」が取り付けられた。
1年を折り返す6月末ごろに行われる同神事。もとは宮中で行われてきたもので、茅の輪を八の字のようにくぐり、「形代(かたしろ)」と呼ばれる人型の紙に息を吹きかけ水に流し、罪やけがれを落とし無病息災を願うもの。同神社では年末に1年のけがれを落とす「年越しの祓」も行っており、夏だけでなく年越しにも行う茅の輪を作る神社は珍しい。
「小さな神社だが、何か一つお江戸に誇れるものを」と同神社の氏子が中心となり、1988(昭和63)年から大きな茅の輪が作られ始めた。1年365日・1カ月30日にちなみ、輪の直径が356センチ、太さ30センチ。重さは約300キロ。「関東最大級の大きさでは」と宮司の御田村俊一さん。
今月21日の「茅の輪作り」は、同神社の氏子で構成する「亀盛睦会(きせいむつみかい)」の約30人が集まり、約6時間かけて作られた。使用した茅(かや)は2トントラック2台分。境内に設けた円形の作業台の上に、返り曲がった細い竹3~4本を束ねた芯を載せ、茅を巻き付け、約20センチの間隔で、荒縄で縛る。完成した茅の輪は大鳥居正面の支柱にくくり付けられ、くぐり方を説明する立て札も立てられた。
同日から七夕祭も開催。境内にはササ竹が備えられ、短冊も準備する。御田村さんは「関東最大級の茅の輪をくぐって、残り半年の家内安全や無病息災を祈り、七夕ではいろいろな願いを込めて短冊をササにかけてほしい」と話す。
神事開始は17時。茅の輪は7月11日まで、くぐることができる。