深川資料館通り商店街で9月1日から行われた「かかしコンクール」の受賞作が発表された。主催は深川資料館通り商店街協同組合。
「活気が薄れた商店街を元気の出る商店街に」という目的で1997年にスタート。毎年テーマが設けられるが造形は自由。サイズは等身大が目安で、希望者には高さ1.8メートル、手の長さ1メートルの骨組みが提供された。同組合・副理事長の分部(わけべ)登志弘さんは「単にかかしを並べるだけでは面白くないので、コンクール形式で1等賞を『区長賞』として位置付けた」と話す。
同イベントが始まって、メディアに「深川のかかしはアート」と紹介された。そこでアートという要素を裏付けるため、2006年に「越後妻有(つまり)大地の芸術祭」(新潟県)に複数点のかかしを1つの作品として出展。好評を得た後、2012年には同芸術祭で同イベントのかかしとともに、世界のアーティストからも作品を募集。「世界かかしコンクール」として、現代美術家の日比野克彦さんやアートディレクターの北川フラムさんを審査員に招いて開催され、約40カ国のアーティストのかかしが展示された。
今年で17回目となった同イベント。テーマは「オリンピック」「時の人」「リアル」「自由部門」の4つで、14グループから160本を超えるかかしが応募された。1等賞となる「区長賞」には、墨東特別支援学校(猿江2)の有志による作品で、千葉県船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」をかたどったもの選ばれた。
分部さんは「その年に流行しているものが、かかしとしてすぐに反映される。年を追うごとにクオリティーが上がっていて、毎年楽しみ」と話す。