豊洲公園(江東区豊洲2)で6月5日~7日の3日間、第1回「日本ワインMATSURI祭」が開催される。
「日本ワイン」とは、国産ブドウ100%を使って作られたもの。今回出展されるワインは全てこのワイン。現在、国内酒類に占めるワイン市場は3%程度。うち7割近くを輸入ワインが占め、国内ワイン産業は厳しい状況。ここ数年、和食がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど日本の食文化への関心が高まり、日本ワインも注目され始めている。
同イベントでは、北海道から宮崎県まで18道府県51のワイナリーが出展予定。現在、国内には約200のワイナリーがあり、そのおよそ4分の1が集う。同イベントではワイナリーの産地ごとにコーナーが設けられ、1杯300円からテイスティングも楽しめるようにする。特設ステージでは、日本ワインを楽しく学べるセミナーや音楽ライブも。キッチンカーではフード販売も行う。
同ワイン用のブドウ品種「甲州」と「マスカット・ベリーA」は、「国際ブドウ・ワイン機構(OIV)」により登録認定され、EU諸国などに輸出する国際基準に合わせた製造と品質向上を目指すワイナリーも増えてきている。地理的な表示の「山梨」は2013年、国税庁からの告示を得て、仏ボルドーのように公的に産地名称が保護されるブランド産地となっている。
山梨県には約80のワイナリーがあり、同イベントには全国最大の20ワイナリーが出展する。「メルシャン」「サントリー」などの大手に加え、「ヴィンテージファーム」「本坊酒造(山梨マルスワイナリー)」などオリジナリティーを追求したワイナリーも名を連ねる。
山梨県以外にも地域に根差したワイン造りを行うワイナリーが多数出展するのも特徴。「マスカット・ベリーA」を生み出したといわれ「日本ワインぶどうの父」と呼ばれる川上善兵衛さんが創業した「岩の原葡萄園」(新潟県)をはじめ、町の財政危機を救うため町役場の職員が世界トップクラスのワインを造ったことが始まりという「十勝ワイン」を手掛ける「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」(北海道)、自家農園ブドウと野生酵母による自然な発酵で醸造する「仲村ワイン工房」(大阪府)などが全国から集まる。
主催者スタッフは「このイベントを毎年継続させることにより、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックをジャンプ台に、フランスワイン、イタリアワイン、カリフォルニアワインに肩を並べる世界的なワイン・ジャンルとして日本ワインの認知を促進させたい」と意気込む。
開催時間は、5日=15時~21時、6日=11~21時、7日=11~20時。入場無料。