高橋(たかばし)のらくろード(高橋商店街=江東区高橋)で5月6日、DJライブ&アートイベント「ノラ・ビートニク」が開かれた。
日本アニメの黎明(れいめい)期の代表作「のらくろ」の作者・田河水泡さんが、かつてこの周辺に住んでいたことにちなんで名付けられた同商店街。毎週日曜・祝日は歩行者天国になる。同イベントは、毎年恒例の「春ののら天市場」最終日に行われたもので、今回初の試み。弾き語りのほか、楽器演奏、アートライブイベント、ライブ演奏があり、若い人から高齢者まで盛り上がりを見せた。
「のら天市場」は、同商店街で春と秋に行われている催し物。秋の開催では「野菜の無料配布」(先着順)などがあり好評を得ている。今回は、ジャンボダーツ、1円落としゲーム、ミニSL乗車会、かき氷・ポップコーンの無料配布などが行われた。
同イベントは、同商店街にある古書店店長とDJのTaka Sakaiさんが知り合いだったことから実現。都内のギャラリーやクラブなどでDJをしていることを以前に話していたことが今回の開催のきっかけとなった。Taka Sakaiさん をはじめ、Issei Miike さん、Mr. Helpmanさん、Taji さん、 Postcard of Japan さん、Brandon Wooさんらが音楽ライブに出演。懐かしい歌謡曲などのアレンジ演奏なども披露した。アートライブでは、きたしまたくやさんや Xilotoさんが中心となって作品を作り上げた。
同商店街理事長の丁嵐正明さんは「歴史ある高橋商店街通り、この歩行者天国は30年以上続いており、一つのステージとして見ていて、長く続けることに価値がある。商店街の高齢化もあるため、若い人たちが考えたイベントで盛り上がるのは街にとっても良いこと」と話し、他の商店街関係者も「若い人たちが集まってきてくれて商店街が活気づいた」と喜びを隠せない。
Taka Sakaiさんは「老若男女に向けてさまざまな音楽を披露し楽しんでもらう、という趣旨が思いのほか受け入れられた印象で感激した。アートの街として成長する清澄白河近くの森下で、地域活性を目的とし、エンターテインメントの角度から切り込んで、ゆくゆくは一つの文化を築いていけたら」と意気込む。