「ティアラこうとう」（江東公会堂、江東区住吉2）大ホールで4月12日、「ブロッサム フィルハーモニックオーケストラ　第10回定期演奏会」が行われる。

　2007年に設立され、同区に拠点を幅広い演奏活動を行う同オーケストラ。2013年の9月に行われた「第7回定期演奏会」から毎年、区内の小中学生を無料招待し、ホール2階席（約380席）を区内小中学生とその保護者に用意する。

　きっかけは、同オーケストラ音楽監督で指揮者の西谷さんの小学生時代の体験から。音楽の先生からもらった招待券でオーケストラの演奏会に行き、フルオーケストラの圧倒的なサウンドに深い衝撃を受け、音楽の道に進むことになったという。西谷さんは「オーケストラの演奏会に足を運ぶ際、一つの障壁はチケット代だと考え、かつて自分が体験したあの感動を味わってもらいたいと思った」と話し、「音楽家の家系でもなかったので、その演奏会に行かなければ今の自分はなかったかもしれない」とも。

　対象となる区内の小中学生約3万人には、学校を通して案内状を配布。前回は予定数を大幅に超過する申し込みがあったが、全ての希望者を受け入れた。今回、予定数を超過した場合は「できる限りの対応をする」という。

　演奏曲目は、交響詩「わが祖国より『モルダウ』」（スメタナ）、「幻想交響曲　作品14」（ベルリオーズ）、「幻想的序曲『ロメオとジュリエット』」（チャイコフスキー）。

　「今まで、終演後にはロビーで握手を求められたり、感想を一生懸命に話されたりした」と、西谷さんや演奏者たちは大きな反響を感じているよう。

　開演時間は14時～。チケット料金は、一般＝4,000円、区内在住の保護者・65歳以上＝3,500円、小学1～3年生には保護者の同伴が必要。申し込みは電話やファクス、メール、ウェブで受け付ける。