江東区の企業、「歴史と技」をブランド認定 区内のものづくりを応援

2015年度の「江東ブランド」認定式

2015年度の「江東ブランド」認定式

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 江東区では、優れた製品や技術で革新的に事業展開を行う企業を「江東ブランド」として認定している。本年度認定企業の一つ、研磨加工の「椎名硝子」(江東区平野1)を訪ねた。

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 同区のものづくり技術を取引先だけでなく一般の消費者やバイヤーなどに広く認知してもらい、企業と同区が共にイメージアップを図ることが同プロジェクトの目的。過去にはホーローで知られている「野田琺瑯(ほうろう)」(北砂3)も認定されている。

 認定は同区内に本社・事業所があることが条件で、取引実績や実用化、安全性などに厳しい審査が入る。認定されると、専用ロゴマークの使用や、ギフトショーなどPRの場の提供など同区からの特典がある。

 1月21日に行われた2015年度の認定式では新たに8社の企業が認定され、計29社になった。同区地域振興部経済課の担当者は、「認定した企業は、製造業の中でもさまざまな分野でそれぞれ独自の技術と発想を持ち、厳しい経済状況を乗り切りながら成長してきた企業ばかり。積極的に区内外にPRしていく」と話す。

 「椎名硝子」長男の椎名隆行さんは、市場開拓のためサンドブラスト加工と研磨加工を活用した自社内ワークショップ販売などを行う「GLASS-LAB」(同)を新たな自身のブランドとして立ち上げ、軌道に乗せている。

 椎名さんは「継承と革新というテーマに最もふさわしい企業の一社だと、認定に関わる方から言われ大変うれしい」と喜び、60年以上続いている椎名硝子(がらす)について「技術を広く活用し革新につなげているGLASS-LABの役割分担が今回の受賞の要因ではないか。これからも椎名硝子の技術を使った新商品を出していきたい」と意欲を見せる。

 認定された責任は重いとも話し、「豊洲市場、オリンピックと非常に注目を集めている江東区の企業として世界的な技術や文化を発信し、さまざまな企業とコラボレーションできれば」と意気込む。

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