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木場公園そばに「カフェ コパン」 店主の夢をかなえたタイミング

高橋さんが一目ぼれしたという物件

高橋さんが一目ぼれしたという物件

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 木場公園近くに7月4日、「cafe copain(コパン)」(江東区平野3、TEL 03-6240-3306)がオープンした。

借り受けて見つけた天上にあったもの

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 店主の高橋幸子さんが夢を実現した同店。「いずれカフェ開きたい」と口に出すようになってから、実現に向けて動き出したという。きっかけは、以前勤めていたパンメーカーで開発に携わっていたことから。高橋さんが消費者に食べてほしいパンと、会社が求める商品とで意見の食い違いが生じ、お互いの溝が埋まらなかったことから「本当に食べてもらいたいパンを自分で提供できるカフェを作りたい」との思いに至ったという。

 退職後、たまたま木場公園沿いの末広橋を渡った際、左手前方に吹き抜けの窓が美しい古い建物を発見し一目ぼれ。「区内に住んで30年、何度も通っている橋なのに、たまたまその時その窓が目に入った。こんな建物があるなんて知らなかった」と高橋さん。

 建物の正面に回り込んで確認した所、空き家の様子。高橋さんは所有者を見つけるべく、不動産屋などにも当たったが有力な情報は無く、法務局にも出向いたそう。ようやく氏名のみ判明し、記載住所を尋ねた所、現在は別人が住んでいたため望みが途切れたかと思われたが、偶然近所の人が高橋さんの熱意に共感し、現在の居所を教えてくれたという。

 半年を経て、晴れて所有者との面会にこぎつけた高橋さん。所有者によると今まで何人も同物件の貸し出しを希望してきたが、断り続けてきたという。所有者としても相続税の関係で取り壊すか、手放すかを考えていたタイミングだったこともあり、高橋さんの申し入れを受け入れたという。

 対象の建物は、1951(昭和26)年に建てられた長屋で、2階建てで2軒の住宅が入っていた物件。小名木川の護岸に密着するように建てられており、壁の一部は護岸を生かした造り。高橋さんが気に入った「吹き抜けの窓」は本来、2階部分の「掃き出し窓」だった。高橋さんが借り受けるまでは、工務店の倉庫替わりになっていた。

 カフェのメニューは、千葉県の「柴海農園」から届く有機野菜を使ったものがメーン。アンパンやクリームパンなどの一部のパンを除いてタマゴ不使用で作られている。「季節のものが一番おいしいから、今おいしいものを今食べてほしい」と高橋さん。

 今後は、「おいしい野菜を食べて、体も心も休めることができる場所にしたい。みんな健康になってほしいし、忙しい毎日、少しの時間、ここでゆったりのんびりと過ごしてほしい」と話す。

 営業時間は11時~18時。

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